外出できないひとりの夜に、“大人レゴ”はじめてみませんか?

外出できないひとりの夜に、“大人レゴ”はじめてみませんか?

外出できないひとりの夜に、“大人レゴ”はじめてみませんか?

「レゴ®クリエイター エキスパート フィアット 500」オープン価格。ほかにもランボルギーニやジェームズ・ボンドの愛車アストン・マーティン、アンディ・ウォーホルのアート、グランドピアノなど、男心をくすぐるアイテムが揃う。

新型コロナの感染者数が増え続ける中で、自宅で過ごす時間が格段に増えている。酒を傾けながらながら本を読んだり映画を観ているのはもちろん楽しいのだが、少々食傷気味に感じることも。なにか別の楽しみはないかと探していると、うってつけのモノを発見した。レゴが大人をターゲットに発売した“大人レゴ”だ。世界の建築や名車、現代アートなど、趣味性の高いテーマをブロックでハイクオリティに再現するシリーズで、その中でもフィアット500が気にかかった。映画『ルパン三世 カリオストロの城』や『グラン・ブルー』劇中で、小さな車体を震わせながら坂道を駆けていく様子に心を奪われた人は多いだろう。黄色い車体も気に入り、さっそく入手した。

外出できないひとりの夜に、“大人レゴ”はじめてみませんか?

工程ごとに小分けにされた部品。960個というブロックの多さと予想外の重さに、思わずたじろぐ。

箱を開けると、約960個ものブロックが目の前に現れた。製作する順に1、2、3と数字を振られた袋に、大きさごとに部品が割り振られている。組み立て説明書は文字がなく、その工程で使うブロックの数と組み立て図が示されているだけという非常にシンプルな構成で、直感的にブロックを選んで組み立てていくことが肝心だ。

組み始めて2時間もすると、シャシーが組み上がってきた。これで工程の1が大体終了したことになる……と思うと、意外と時間がかかりそうだということに気付く。

外出できないひとりの夜に、“大人レゴ”はじめてみませんか?

表からはなかなか見えにくい後部ハッチの中も、ご覧のようなディテールが展開される。

なにしろシフトレバーやサイドブレーキ、ステアリング・ホイールなど、表の部分からは見えない細部に至るまで部品が用意されているのだ。とはいえ、最初は「どの部分を組み立てているのだろう」と頭をひねりながらつくっていた部品も、ある瞬間に「なるほど!」と閃きがあって楽しい。立体的なジグソーパズルを組み上げているような気分だ。無心になって手を動かしていると、気付けばすっかり夜も更けてしまっている。

幾日かの中断をはさみつつ、手を動かせる夜にブロックを積み上げ、トータル7~8時間ほどで黄色いフィアット500が姿を現した。

外出できないひとりの夜に、“大人レゴ”はじめてみませんか?

特徴的な丸目のライトやボンネットの曲線を再現。ボンネットカバー、ソフトトップの屋根は可動式。

外出できないひとりの夜に、“大人レゴ”はじめてみませんか?

旅情を感じさせるスーツケースや後部ハッチ、左右のドアも開く。

小さなブロックの集合体とは思えないほどリアルな車体がそこにあった。高さ11㎝、長さ24㎝ほどの大きさで、小型ながら存在感は抜群だ。可動式のパーツを使っているため、ドアや後部ハッチ、ソフトトップの屋根は開くし、車輪ももちろん回転する。長い製作時間に見あった出来栄えに、思わず見とれてしまう。

現在、この小さな車は自宅の仕事机の上、パソコンの隣に置いてある。外出もせずモニターに向き合って仕事をしている際、ふとひと息ついて横を見れば、旅情感あふれるイタリア車が停車している。いつか、こんな小さな車に荷物を詰め込み旅に出ることを夢見て、再びキーボードをたたき始めるのだ。